2020年06月14日

セレーノの空に

こんにちは、Kimmyです。

実はこの5月、
リモート合奏に取り組むという活動を、有志で行いました。

リモート演奏・テレワーク演奏というと、
春頃に新日本フィルハーモニー交響楽団の「パプリカ」が話題になっていました。
高嶋ちさ子さんのアンサンブル動画もよく目にしましたね。
それらを見ながら「実際にやるのはハードルが高いんじゃないかなぁ…」
…と思いつつ、
「できたらいいな…」と考えていました。

そんな中、愛好会でも3月以降の演奏会がいくつか中止や延期となり、
日頃の練習も当面見合わせ、という状況となってしまいました。
「このままでは…」と止むに止まれぬ思いに駆られつつ、
「誰かが言ってくれるだろう」「自分から言ったら大変」
…と、リモート合奏の提案には躊躇がありました。

なのに、
結局ついつい言い出しっぺになってしまいました。

愛好会メンバーという絆を頼りに、
音楽を楽しむという本来の目的を思い起こし、
皆んなで結束して今できることでこの状況を乗り越えましょう!
…という思いを自分の中だけに抑えることができませんでした。

概要としては、
メンバーからの動画提供、
集めた動画の編集、
完成した動画の共有、
YouTube、Twitter等への発信…

…とは言えノウハウはないので、
まずは若いメンバー数人に相談してみるところから活動開始です。
もらったアドバイスを参考に、自分でもネットでリサーチを試み、
アプリでの動画編集の練習などにもコソコソと挑戦してみました。

曲は「セレーノの空に」が良いと思いました。
この曲は昨年度、堀雅貴先生にお願いして、
愛好会のために書き下ろしていただいたものです。
富士山の高さがモチーフになっているのが肝で、
静岡に因んだ唱歌の一節がチラッと垣間見えたりもする素敵な曲なのです。

昨年の第45回定期演奏会に、
客演の橘直貴先生に指揮をしていただき初演したものを共通音源と決め、
リモート合奏に挑戦することを提案しました。

メーリングリストで全体に呼びかけてみたところ、
表立っての反応はなかったものの、
個人的に連絡をくれるメンバーが何人か現れました。

更なる推進力を得るために女子力にも頼ろうと思い、
例の“女子会グループLINE゛にも投稿しました。
すると、こちらでは若いメンバーからの手応えが得られました。

強制ではないので催促がましいことは控えようと思っていましたが、
自主的にパート内を取りまとめてくれる人達もいて、
参加人数の把握なども進み、とても心強く思いました。

数日が経ったある時、
若いメンバーのMちゃんから
「動画編集で何か力になれることがあれば」
という有難い申し出をいただきました。
編集ソフトなども持っているとのことで、
全く経験のない私がモタモタと編集するより
格段にクォリティが上がることが期待できるのです。
本当に「Mちゃん神!」と思いました。

さて、自分でも演奏動画を撮らなくてはなりません。
私は日常的にJSYMOの事務などでマンドリン絡みのことをしていて、
マンドリンはいつでも身近なものだとつい錯覚していたのですが、
実は2ヵ月ほど楽器に触っていなかったことに気づきました。

とりあえずイメージトレーニングのため、
音源を聴き込むことから始めました。
数日後、ようやく楽器を出して、
動画に合わせて弾いてみる段階に進みました。
参加予定のメンバーから「思った以上にテンポが取りにくいですよ((笑)」
という声が届いていたのですが、
遅ればせながらそれを実感しました。

とにかく言い出しっぺなので、
締切より少なくとも数日前に動画の提出をすることを自分に課しました。
そんな“謎の誓い”に縛られたことで何テイクも撮り直す時間が作れず、
とうとう不出来なままの提出となりました(想定内)

締切から数日後、
Mちゃんから参加メンバーの音源を合わせたものが送られてきました。
聴いてみてビックリ…
テンポの変化に富んだ揺れる曲で、
音源に合わせて弾くのはとても難しかったのですが、
まるで一緒に弾いているかのように良く合っていたのです。

もちろんMちゃんの丁寧な編集のおかげなのですが、
参加メンバーが共通音源に心を合わせて一つになろうと頑張ってくれたことが形になり、
大変素晴らしいものが出来上がったのだと感激しました。

翌日になりMちゃんから更に動画が乗ったものが届きました。
完成版でした。
メンバーの顔が見えると、感激も一入です。
参加メンバーの協力とMちゃんの尽力の賜物…と、
感謝の思いでいっぱいになりました。

作曲者の堀先生にご報告をしたら、
お褒めの言葉の返信をいただきました。
「セレーノの空に」を大勢の人に聴いていただく機会ができ、
堀先生も大変喜んでくださいました。

以下は昨年、曲が出来上がった当初の堀雅貴先生のお言葉です。
『タイトルは「セレーノの空に」としました。
sereno(伊)晴れた・穏やかな・静かな
穏やかな海・太陽と実り多い豊かな山・晴れやかで「静」かな空(そうら?笑)』

ご自身も静岡に所縁のある堀先生は、
こんなイメージで作曲をしてくださったのです。

「セレーノの空に」は、愛好会にとっては大切な曲です。
これからも機会ある毎に弾き繋いでいきたい曲です。

【解説】
空…の後の「そうら?」は、しぞ〜か弁で「そうでしょ?」
オヤジ系のギャグで遊ばれた堀先生だったのでした(笑)
https://youtu.be/XAFh1-JuLUI

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posted by かんぢちょ at 17:46| Comment(0) | 日記

2020年04月19日

愛好会☆女子会

こんにちは、Kimmyです。

愛好会には女子会グループLINEがあります。
立ち上げは今年度の総会の直後。
愛好会に登録している女子メンバー全員が参加しています。

総会で話し合った中に「加入者を増やしたい」という案件がありました。
このところ転勤・転居等の事情で退会者が重なり、
会員数が若干減少傾向にあることを懸念してのことです。

そんな中、ふと、加入者を増やしたいのはもちろんのことながら、
現在在籍中のメンバーの結束も大切なのでは、と思い至りました。

そこで、女子会の存在を思い出しました。
2年前に2回ほどの実績のある女子会です。
そもそもは“結束”…というほど大げさなものではなく、
単に“楽しく集まって飲んだり食べたりおしゃべりしたりしたい”
というだけの、お気楽発想の女子会でした。
思いがけず大勢集まって、とても楽しかったので、
メンバーの間では「また女子会やりましょう」と度々話題になっています。

とりあえず女子会やっとく?…という気になり、
差し当たって日程の擦り合わせ等の必要性から、
女子会LINEグループがあったら便利かな、と考えました。
その場で幹事長に相談してみたところ、
「大いにやってください」と賛同をいただきました。

そんな経緯から生まれた女子会LINEでしたが、
新型コロナウィルス感染拡大の影響から通常練習さえ行えない現在、
目的の女子会を実現するには至っておりません。

先日、あるメンバーが“LINEでお花見”というアルバムを作ってくれました。
こんな状況下、今年はお花見もままなりませんが、
メンバー各自がお散歩しながら春を見つけ、
思い思いに写真を投稿したりコメントを寄せたりして、
画面が華やかに賑わいました。
Twitter担当者はこの模様をツイートしてくれました。

お花見_Twitter.jpg

どんな時でも春が来ればお花が咲きます。
日差しも日に日に強さを増し、
鳥のさえずりも聞こえてきます。
私たちも沈んではいられません。
できることをします。

今できることが人に会わないことだなんて、
少し前には想像もしていませんでした。
様々なことが予想外です。
この混乱はまだまだ続くのだろうと覚悟するしかありません。

「こんな時だからこそ」と言いながらメンバーを気遣って、
春の華やぎを共有しようとしてくれる人たちの温かい気持ちに触れ、
あらためて繋がりを意識できました。
みんなで乗り切らなきゃ…と思いました。

LINEでお花見<img src="http://blog.sakura.ne.jp/images_e/e/EFA3.gif" alt="花見(さくら)" width="15" height="15" border="0" />_200419_0004.jpg
LINEでお花見<img src="http://blog.sakura.ne.jp/images_e/e/EFA3.gif" alt="花見(さくら)" width="15" height="15" border="0" />_200419_0052.jpg

ところで愛好会の男子たちはどうしているのかな?
みんな女子のように表には出さないのかもしれませんが、
心の中では同じ思いで繋がっていることでしょう…たぶん。

LINEでお花見<img src="http://blog.sakura.ne.jp/images_e/e/EFA3.gif" alt="花見(さくら)" width="15" height="15" border="0" />_200419_0023.jpg

posted by かんぢちょ at 22:48| Comment(0) | 日記

2020年03月28日

いつもと変わらない1日

こんにちは、Kimmyです。

新型コロナウィルス感染拡大の懸念は、
我が愛好会にも多くの影響を及ぼしています。
毎週行っている練習はG.W.明けまでは見合わせることになり、
予定されていた演奏会は、いくつか中止・延期を余儀なくされました。

中でも4月のサロンコンサートの中止と、
9月開催予定であった定期演奏会の延期は、
愛好会史上でも最も大きな出来事と言っていいと思います。
定期演奏会に関しては、
9月の時点でこの事態が収束しているとしても、
現段階で練習が行えない状況では十分な準備期間が確保できません。
延期という苦渋の選択は、この観点によるものです。
(現時点では11月7日に開催の予定ですが、今後の状況により随時判断して参ります)

9年前の東日本大震災の時、
愛好会は今と同じように「自粛」という言葉に揺れました。
この時も定期演奏会を開催するか否か色々と考えを巡らせた末、
ある思いを噛みしめながら開催するという選択をしました。

以下は、その年のパンフレットに記載した“愛好会の思い”その抜粋です。

『私たちは当たり前の生活がどれほど有り難いものであるかを再認識し、
 その思いを噛みしめながら、
 新たな気持ちで音楽と関わっていこうと考えるようになりました。
 互いに響きあうことの素晴らしさ、
 美しい音楽の作り上げる感動を共有できる素晴らしさ。
 私たちは、この音楽の力を今こそ信じて、
 お聴き下さるお客様方とも共にあることの喜びを一緒に味わえたら…と、切に願っております。』

今日、半年に亘って放送されていたNHKの朝ドラ「スカーレット」が最終回を迎えました。
ヒロインの名前が「きみこ」だったので、
わたくしKimmyも親しみを覚え、視聴しておりました。

最終回の前日の放送で、
白血病に侵され闘病していたヒロインの息子が、迫りくる死を前にして、
「いつもと変わらない1日は特別な1日」
…という言葉を残す場面がありました。
こんな時期だけに、その言葉がとても重く響き、
9年前のことを思い出した、というわけなのです。
ここ静岡は日常生活に比較的大きな支障はないように見えていますが、
先の見えない不安は決して小さくはありません。
当たり前の生活の有り難さを再認識せねば、と思い至った次第です。

これまで普通に開けると思っていた演奏会が突然中止になったのはビックリですし、
当たり前だった毎週の練習がないことには物足りなさを覚えます。
目標とか張り合いみたいなものが急になくなってしまった感じです。
今って普通じゃないのか…と思い知らされ、
一体どうなっちゃうんだろう…と途方に暮れてしまいます。
…長期戦?!
本当に!?

でも今、大事なのは何よりも安全だと思います。
お互いの安全を確保するために、
言われていることはできる限り守っていくしかないですよね。

皆さま、どうかご安全に!

「いつもと変わらない1日」を、
一日も早く取り戻したいものだと思います。


posted by かんぢちょ at 20:57| Comment(0) | 日記