2020年01月20日

愛好会の原点

こんにちは、Kimmyです。

もうすぐ年に一度の総会の日がやってきます。
総会では、活動に関する諸々を相談したり、
予算案を審議したり、役員を決めたりします。

現在のように規約を定め、
それに基づいて組織的に活動するようになって20年経つか経たないか、
…というところです。
それ以前は良くも悪くもアバウトで、
とりあえず何とかしてきた…的な大らかさの中で動いていた感じです。

ふと“愛好会の原点”って何だ︎…と思い、
伝わっている「議事録」なるものを引っ張り出してみました。

そもそもは「マンドリンアンサンブルがしたい」
という数名のメンバーが集まったことが始まりでした。
「静岡マンドリン愛好会」という名称を決定したのは、
1973年10月21日であるという記録が残っています。

当時から週一で集まって練習を行うとともに、
方向性の確認やら練習場所確保の相談などをしていたようです。
2人以上集まるなら、そりゃ毎週でも弾きたいですよねぇ、
…マンドリン愛好会なのですから。

また、その議事録では、
演奏会や訪問演奏など具体的な演奏機会のイメージも探りつつ、
メンバー増強や楽器・楽譜の手配に心を砕く等々、
やりたいことの実現に向けて知恵を絞り協力し合う様子が見て取れるのです。
今も昔も同じなんだな、と微笑ましく思いました。

今と違うのは、当時は20代のメンバーばかりだったことです。
私が加入したのはこの3年後でしたが、
30代以上のメンバーはまだいませんでした。

ある時、想定外の未成年の加入希望者が現れました。
女子高生の友達同士の2人でした。
受け入れに先立ち、メンバーで真剣に協議をしたことを思い出します。
当時も平日の夜に毎週練習を行なっていたものですから、
練習が終わるのは21時過ぎでした。
そこで「帰りは必ず送り届ける」…等の対応を決めたのです。

今にして思えば大した年の差ではなかった訳です。
でも当時のメンバーは「大人の社会人としての責任」を感じ、
「真面目に遊ぶこと」に真剣に向き合う中で、
誠実な姿勢で女子高生2人をメンバーに迎え入れようと考えたのです。
今に繋がる「幅広い年齢層」の原点だったのでしょうか。

ちなみにその時の高校生の1人は現在も在籍し、その後プロにもなったN野氏です。

現在、創立当初のメンバーは残っていません。
それでも記録を辿った限り、その頃の方針と今とでは、
人は入れ替わってもさほどブレてはいないように思いました。

例えば選曲。
「オリジナル曲中心」と議事録に明記されています。
大きなホールで通常三部構成のステージを組む今の定期演奏会では、
音楽のジャンルを広げて選曲をするようになったものの、
イタリアマンドリンオリジナルのジャンルを外しはしません。

あと議事録の中で面白いと思ったのは、
「入場料は100円くらいもらう」とあった点です。

入場料についての議論は過去に何度か行なってきました。
「アマチュアなのだから無料で良い」という考えもあり、
意見の分かれる問題ではあります。

でも、ここであえて「有料」という選択をすることで、
より良い演奏をしていこうという姿勢を貫くのが愛好会流ということなのだと思います。
創立当初の考え方も、きっとそうだったのではないでしょうか。

とは言え、これまでには数々の変革も行われてきています。
愛好会は、決して変わることを恐れてはいません。
変わる時には変われる勇気を持っています。
そして今が変わるその時なのか、そうではないのか、
しっかり見定めて対処していく知恵も、メンバー皆が持っていると思います。

まもなく開かれる総会で話し合うことについて、
今年もしっかり向き合っていこうと思います。
真面目でありつつも不必要な厳しさは退け、
楽しく合奏をしたい…という素朴な原点を忘れずに臨みたいと思います。

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2020.4.11(土)静岡マンドリン愛好会サロンコンサート(AOI講堂)
2020.9.27(日)静岡マンドリン愛好会46th.定期演奏会(AOIホール)

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JSYMO企画

2020.7.11〜12 MMC2020
2020.8.20〜22 JSYMO2020セミナー
2020.8.23 JSYMO2020コンサート
http://youth-mandolin.org/
 
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2018年10月31日

10月

こんにちは、Kimmyです。

10月が終わります。

今年の10月は、
個人的に色々あった月でした。

私の近親者が二人も、
ほぼ同時期に命に係わる大きな手術をしました。
幸い二人とも術後は見る見る快方に向かい、
相次いで退院の運びとなりました。

手術が行われたのは今月の初め。
二人とも同じ週で数日違いでした。
様子を見に病院のハシゴをする日々で、
毎日バタバタと過ごしました。

スーパーユースの反省会もありました。
驚くべきことに、
講師陣の面々が全員静岡に再集結したのです。
自腹の交通費、自腹の宿泊費、自腹の飲食代、
…にもかかわらず、です。

反省会は、ちゃんとした会議室で、
本気の会議でした。
その後、焼肉屋さんに場所を移しはしたものの、
そこでも話し合いを続行したのです。
今年の反省を踏まえ、
次回の具体的な構想を練りました。
講師陣の熱意には感動し、
ただただ頭の下がる思いです。

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愛好会に依頼演奏の話が舞い込み、
都合のつくメンバーでお引き受けしました。
都合のつくメンバーのつもりで私もエントリーしましたが、
当日が孫の保育園の運動会と重なっていることが後からわかり、
結局欲張って午前は運動会、午後は演奏本番、
どちらにも顔を出しました。

更に欲張って、夜の打ち上げにも参加しました。
朝、昼、晩…と、移動でバタバタした一日になりました。
オマケにドサクサに紛れて一つ歳を取っていました。

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愛好会の定演が11/24(土)に迫ってきたので、
今季二度目の合宿が行われ、参加しました。
いつも通りの練習漬けの一泊二日でしたが、
特に今回は疲れを感じました。
寄る年波には勝てぬ…でしょうか。

帰路は工事渋滞の影響を受けて、
思ったより時間がかかりました。
でもバックミラー越しの赤富士を拝めたり、
同乗の大学生三人とのトークに混ぜてもらったり、
結構楽しい時間でした。
図々しく、少し若返った気分を味わったりして、
あっという間に年齢のことは何処へやら。

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色々あったので、
私としては随分と長く感じたこの一ヶ月でした。
でもまぁ、疲れを感じながらも無事に乗り切れました。

マンドリン絡みのことは趣味です。
忙しぶっても、遊びです。
病気などしていては、遊ぶことは叶いません。
また、周囲の人達が元気でいてくれてこそ、
趣味の時間を持つことが許される気がします。

月並みな結論。
「健康第一」

周囲と自分の健康に感謝しつつ、
来る演奏会に向けて遊び尽くそうと思います。


第44回定期演奏会〜マンドリンの夕べ〜
2018年11月24日(土)
開場17:45/開演18:30
静岡音楽館AOI 8階 ホール
入場料:一般1,000円/学生500円

第15回 サロンコンサート〜ソロ&アンサンブル〜
2019年3月23日(土)午後 静岡音楽館AOI7階 講堂
入場無料

第2回ジャパン・スーパーユース・マンドリンオーケストラ
プロジェクト開催決定!
2019年8月16日(金)〜18日(日)
開催場所:静岡市内(予定)
最終日コンサート会場:しずぎんホール『ユーフォニア』
http://youth-mandolin.org/

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2018年09月03日

JSYMO裏話

こんにちは、Kimmyです。

前回のテーマとして取り上げた、
ジャパン・スーパーユース・マンドリンオーケストラ。
プロジェクトの第1回目を、
先月、無事に開催することができました。

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素晴らしい講師陣のお力と受講生の頑張り、
終始温かく見守って下さった聴講生、
コンサートにご来場下さったお客さま方、
ご支援を賜った篤志の方々のおかげさまで、
セミナーとコンサートのクォリティが、
想像以上に高いものになったと感じています。
本当にありがとうございました。

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事務局は、終了直後から決算の準備・参加者アンケートの集計、
諸々の反省材料の整理等、手分けして取り組んでいます。
第2回の開催も既に決定していますので、
それに向けて新たに動き始めているところでもあります。

初回であった今回は、
わからないことや知らないことが多すぎて、
暗闇を手探りで歩くような感じでした。
そのため、至らなかったことは数々あったと思います。
ひたすらお詫びするしかありません。
まことに申し訳なく存じます。

一番苦慮したことは、経済的な面でした。
文字通りゼロからの出発でしたから、
予算を組んで色々と検討を重ねつつ、
また、できる限りの節約を心掛けつつ、取り組んできました。
受講年齢層がユース世代であることを考慮し、
受講料を極力安価に…という縛りが特に難しかったです。

受講生と聴講生のアンケートを見ると、
受講料(聴講料)に対しては「妥当」と回答して下さった方が多かったです。
中には「安い」という意見も複数あり、有難く拝見いたしました。

今回、受講料及び聴講料を極力低く抑えられた背景には、
講師陣のご理解が大きかったことが一番に挙げられます。
プロの演奏家の方々であるにも関わらず、
予算の段階から十分な講師料のお支払いを見込めない状態で、
プロジェクトへの参加を快くご了承頂いておりました。
実際の稼働日は本番の3日間だけではありませんでした。
むしろそこに至るまでの水面下の準備段階の方が大変だったくらいです。
講師の方々には、本当に心苦しい限りです。

でも、個人的な考えですが、ここには矛盾が生じているように思い、
いずれは改善していくべきであると感じています。

と言いますのも、
そもそもこのプロジェクトの理念には、
“将来的にこの分野の専門家を排出する”
という狙いが含まれています。
つまりはプロを育てるという方向性を持っている訳です。

受講生たちが、いずれこの分野で仕事をしてお金を稼ぐ可能性があるのであれば、
「プロの指導には十分な対価を支払って存分に吸収しよう」
という考え方をするのが妥当かな、と思うのです。
プロの価値を「お金」という尺度で高めることは、
ゆくゆくは、そこを目指しているその人にも返ってくることだと思います。

更に、プロジェクト実施に向けて様々なステップを踏んできた中で、
楽譜の購入という問題も経済面では少なからぬ影響がありました。

「楽譜は買うもの」という考え方です。
講師陣から示されたこの考え方は、
著作権のことを踏まえ、現状から今後を見据えたものです。
当たり前のようにコピーして使い回していた時代から、
私たちはもう卒業しないといけないと思います。
これからのスタンダードとして定着に協力するのは、
JSYMOの務めであると考えました。

ただ、ユース世代に経済的な余裕が中々ないのは理解できます。
ましてや学生さんだったら尚更です。
いくら静岡が日本の真ん中…と言っても、
たとえば千葉や山口辺りから3日間通って来られるはずもなく、
交通費がそれなりにかかり、当然宿泊が伴います。
食事代もかかります。
極力安価に抑えた受講料(聴講料)と言ってみても、
お財布から出すのは厳しかったことでしょう。

受講生の経済的負担を少しでも助け、
クォリティの高い指導に対して十分な対価をお支払いし、
多くの人がマンドリン属・ギター・コントラバスの奏でる音楽に触れ、
その素晴らしさを共有できる理想的な環境を整えるための資金。
どうにか工夫して集めたいものだと思うのです。
今後の大きな課題だと思っています。

クラウドファンディングの構想も検討の素材として挙がっているのですが、
まだ具体的な一歩を踏み出すには至っておりません。
その方面についての知識も足りず、勇気もありません。
まずはもっと情報を集めないと…というところです。

コンサートの打ち上げで、
「お金は出します」「大人はお金を使いましょう」
と発言された方がいらして、とても勇気づけられました。
地道に探っていけば、
資金を出してくれる人も、集める方法も見つかるかもしれません。

将来のマンドリン音楽世界の環境の改善を目指し、
JSYMOプロジェクトを通して何かできることがないか、
アマチュアマンドリン合奏団のレベルで探って行けると良いと思っています。

ちなみに今回のプロジェクトの実施に際し、
我が静岡マンドリン愛好会からの惜しみない人的・経済的協力は、
大変に力強く、とても有難かったです。

私はどちらの立場にも身を置く人間で、
どんな風に言ったらいいのか悩みますが、
いずれにしても感謝の気持ちでいっぱいです。

JSYMOプロジェクトが今後一層軌道に乗ると良いと思います。
アマチュアのマンドリン合奏団が夢を持って活動していける時代の創造に向け、
この世界に関わる大人の一人として何かできることはないか、考えていきませんか?

とりあえず私としては、乗りかかった船である事務局の業務と、
身近なゴールである愛好会の定演、頑張ろうと思っています。



第44回定期演奏会〜マンドリンの夕べ〜
2018年11月24日(土)
開場17:45/開演18:30
静岡音楽館AOI 8階 ホール
入場料:一般1,000円/学生500円


第2回ジャパン・スーパーユース・マンドリンオーケストラ
プロジェクト開催決定!
2019.8.16(金)〜18(日)
開催場所:静岡市内(予定)
最終日コンサート会場:しずぎんホール『ユーフォニア』
posted by かんぢちょ at 23:05| Comment(0) | 日記